着物を着るときの補整は必要ですか?

本日のご質問です。

着物を着るときの補整は必要ですか?

着物は、立体的につくられている洋服とは違い、直線裁ちで平面的です。

ところが、身体には凹凸があり、もちろん立体的です。

そこで、補整で凹凸をなくし、筒型にすることで、着物を身体に添うようにしているんですね。そうすることで、着くずれを防ぐことができます。

補整がない場合ですと、帯の上に胸がのっかてしまったり、お太鼓の決め線がめくれ上がったりして、美しい着物姿にもなりません。かえって太って見えてしまうこともあります。

ふくよかな人、痩せている人、いかり肩の人など、体型はさまざまですが、タオル、さらし、綿花などを使い、胸・ウエスト・ヒップなどに補整をして筒型にするといった、最低限の補整は必要ですね。

礼装用の着物である、留袖や訪問着、付け下げなどは、補整をすることによって、紋や柄が綺麗に出ます。

「美しい着物姿」にこだわるのであれば、補整は必ずするべきでしょう。

また、補整は「美しい着物姿」のためだけでなく、腰ひもなどが直接身体にあたるのを防ぐことができるので、痛さ苦しさが軽減されます。補整をするとかえって苦しい気がするという場合は、着方に問題があるかもしれません。

ただし、ウール、木綿、紬などの普段着で「楽に着る、ゆったりとリラックスして着る」などをご希望とされる場合は、補整をしなくてもよいと思います。

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